静岡県御殿場市 住宅・店舗・事務所  建築設計・監理

2021年04月14日

決まりきった本棚は嫌

はじめまして、大石です。これから日々のことや思ったことなど載せていこうと思いますので、どうぞよろしくお願いします!

最近、中国の四川省というところに昨年10月に出来た本屋さんがテレビで特集されていました。「まるでハリーポッターの世界に入り込んだような本屋」と言われていて、ぜひ皆さんにも検索していただきたいです。とても面白い本屋さんです。
この本屋を設計した設計士は李想さんという方で、イギリスで建築を学び、上海の設計事務所を拠点として活躍をされている方です。

余談ですが、私が建築家を目指そうと思ったきっかけは、図書館が大好きで、自分で図書館を建てたい!と中学生の時に思ったことが始まりです。その時はただ漠然と「建てるには建築士という資格が必要なのか~」とボケーっとしていましたが、今は設計事務所に入社をして、建築士の資格を取るために日々勉強しています。そのボケっとしていた当時の私が想像もしていなかった場所まで来ていて、本当に幸せです。


そんな私は本が好きで、引っ越しの際にも荷物の中でも一番本が多く、これでも厳選して持ってきたのですが、やっぱり本は手元に置いておきたいものばかりだったので想像よりも多く持ってきてしまいました。
最近は電子書籍の普及により、紙の本は衰退の一途をたどっているとよく聞きますが、それでも本屋さんにはまだまだ活気があり、利用する人も一定数いるのではないかと感じます。
私の欲しい本は大抵本屋には在庫がないので、通販もよく利用します。本を購入すると関連商品としておすすめの本が出てきますが、それだとジャンルも作者も偏りがちで、新しい発見はほとんどありません。それに比べて本屋は通販だと出会わない本をついついポップや帯に惹かれて買ったりすることもあって、新しい出会いがたくさんあるのは本屋の魅力の一つです。


小さいころからずっと壁一面の本棚に憧れてきました。「こんなに本がある!」と思ったり、視界いっぱいに本が映ることに魅力を感じていましたが、最近ミニマリストブームが世界でもきているように、私もその波に片足を突っ込んでいます。

「こんまり」の愛称でおなじみ「人生がときめく片付けの魔法」という本を書かれた近藤麻理恵さんの影響は私にとってもすさまじく、Netflixではドキュメンタリーをずっと見たり、YouTubeでも活動されているのでその動画を見たりしているうちに、どんどんハマっていきました。一時期ミニマリストや片付けについて調べまくったことがあり、そのどこかで見た言葉が今でもずっと心の中にあります。

それが「収納する場所があったら、その場所を埋めなきゃいけないと思ってギュウギュウにする人がいますが、空いているスペースもインテリアの一つですし、そのスペースこそが美しさです」みたいなことを言っていて、ハッとしました。
私は空いているスペースには何か入れたくてたまらず、これいいかもと空き箱を入れてみたりして、その空き箱も収納だからといって小物をぎっしりテトリスのように詰め込み、そこに達成感を感じて片付けをしていました。

でも、いざその物を使うとなるとどこにしまったのかわからなくなっています。その空き箱も背景の一部と化しているし、その時は一種の興奮状態なのであれもこれもと詰め込んで、結果冷静な私に戻ると「まさかそんな空き箱の中にいれないよ」と思って、収納の役目も果たしていない状態になることが多かったです。

「空白のスペースも美しさ」本当にその通りだと思います。まだまだ人に比べて荷物の多い私で、包装紙や空き箱も「何かに使えるかも!」と取っておきたくなってしまう私ですが、少しずつ物を減らして、減らした後に増やさない環境を作っていけたらいいなと思います。



△先日銀色夏生さんの本を60冊一気に買ったときの名残でまだまだぎっしりな本棚の一角


「収納アドバイザー」や「片付けアドバイザー」などいろいろな片付けに関するプロの方たちが活躍していて、コロナ禍でステイホーム期間も長かったこともあって、急激に注目されだしています。
「見せる収納」など昔ではなかったような技法も新しく生まれ続けていて、とても盛り上がっています。それによっていろんな方がそこから派生してインテリアや住宅のことについても少しでも興味を持っていただけたらいいなと思います。

その考えに魅せられた私も、壁ぎっしりの本棚から初めて理想の本棚がアップデートされて、今では余白がたっぷりとある本棚が気になっています。
さらに「オーダーメイドの本棚(!)」というものを知ってしまったので、さらに理想は膨らんでいて本よりも本の収納についての記事を読んでいるという本末転倒な気もしますが、私の理想は何が何でも形にして、その理想が遠くなっても地の果てまで追いかけ続けるタイプなので、いくらでもやってやるという気持ちです。

皆様の理想も、同じ熱量で地の果てまで追いかけ続けると思いますので、住まいに関する悩み事などしていただければと思います。


まだまだコロナで油断できない日が続きますが、お体には十分お気をつけてお過ごしください。本日も最後まで読んでいただきありがとうございました!
  


Posted by 日建築設計事務所 at 15:47Comments(1)